お米を研いだ後に出るとぎ汁、あなたはそのまま流してしまっていませんか?
お米のとぎ汁は、実は様々な実用的な活用方法があり、捨ててしまってはもったいないです。
巷では米のとぎ汁の活用法が、色々あげられていますが、よくよく調べてみると間違った使い方も存在します。今回は米のとぎ汁の有効な利用法を検証します。
米のとぎ汁の成分
お米を研いで出る白い液体の正体は米のヌカです。
ヌカには、ビタミンB1、C、E、ミネラル、セラミド、乳酸菌など数多くの成分が含まれています。だいたい1合のお米に大さじ1杯のヌカが含まれるとされています。
米を主食としてきた日本人はとぎ汁を1滴も無駄にしていなかったとされています。畑にまいたり、洗剤に使ったり、洗顔や化粧水として古来から使われてきました。
巷で言われる米のとぎ汁の活用法5つを検証
巷で言われている代表的な米のとぎ汁の活用方法は以下の5つです。良いものには〇、微妙なものには△、やめたほうがいいものには×をつけます。
△家庭菜園の肥料
米のとぎ汁の活用でよく挙げられるのが、肥料として植物に撒くことです。
ところが最近ではこれは、あまり良くないこととされています。
造園業のプロ「関西造園土木株式会社」さんによると、米のとぎ汁には確かに栄養が含まれているが必ずしも植物にとっての栄養になるとは限らないそうです。しかも、とぎ汁のなかのタンパク質が土を固くしたり、害虫やカビの発生の原因になってしまうとのこと。さらに、土の中でとぎ汁が発酵すると窒素成分使われ、窒素飢餓状態になり植物の元気がなくなるそうです。
このように、植物にとぎ汁を撒くことはマイナス面も存在します。月に数回までにとどめておくのが吉ですね。
〇洗顔や化粧水など美容に使う
ヌカに含まれるビタミン、ミネラル、セラミドはお肌にとても良い美容成分です。
とぎ汁をそのまま、顔に付ければ化粧水の代わりになります。
とぎ汁を置いておくと、底にクリーム状の成分が凝縮します。そのクリームを顔に塗ると天然のフェイスパックになります。
このように、米のとぎ汁は化粧品代わりに使え節約になります。
〇野菜や野草の下茹で
米ヌカにはカルシウムなどが含まれ、とぎ汁で野菜や野草を下茹ですると苦みやえぐみを和らげることができます。
特に0円食材である野草は、苦みがえぐみ、アクが多く、下処理が必要です。そんなときに、米のとぎ汁で下茹でするとお湯で下茹でするよりも効果が上がります。
△食器の油浮かし
食器に油がべっとりついていると、お湯をつかったり洗剤をたくさん使ったりと経済的ではありませんね。またスポンジに油がついてしまうと、他の食器を洗う時にもそれを広げる結果に。
そんな油汚れには、米のとぎ汁を使いましょう。油汚れが気になるものにとぎ汁を漬けておきます。それだけで油汚れが浮いてきます。節約効果が高い利用法です。
しかし、油が浮くまで時間がかかり、夏場は特に常温で置いておくと腐ります。なので冷蔵庫に入れて漬けておくといいのですが、ちょっと面倒でもありますね。
×掃除に使う
フローリングを米のとぎ汁で拭くとワックス効果があると言われています。
しかし、とぎ汁を掃除で使って効果があるのは、無垢材のフローリングだけです。お寺や古民家の床を想像していただければわかりやすいです。
一般家庭のフローリングは加工してある安い床材である場合がほとんどです。表面が光っていたり、膜がかかっているような感じがしたら加工木材だと思ってください。
この加工木材にとぎ汁を使っても、ワックス効果はありません。しかも、とぎ汁は菌やカビの発生の原因になります。
米のとぎ汁保存方法
米のとぎ汁は常温で保存すると1日もしないうちに腐ってしまいます。密閉容器に入れて冷蔵庫で保存すれば2日程度は持ちます。
ただ、なるべく新しいものを使った方がよいですので、米を炊く都度使い道を考えていきましょう。
本当に有効な利用法まとめ
ここまで、米のとぎ汁の利用法についてみてきました。
結論は、美容に使う、野菜野草の下茹でに使うという2通りの方法が、最もとぎ汁を有効に使える方法です。
ぜひとぎ汁を捨てずに有効活用してみてください。
コメント