カエルは、0円食材の中で非常に優秀な存在です。なにしろカエルは味が美味しいです。よく鶏肉に似た味と言われていますが、カエルの肉は鶏肉よりもさらに筋肉質で弾力に富んでいてうま味が凝縮していて旨いです。
今回は、そんなカエルのなかでも、どこにでも生息している身近な存在であるヒキガエルを食材として紹介します。
ヒキガエルを食べる国と地域
ヒキガエルを積極的に食べている国や地域はあまりないようです。
ヒキガエルは可食部位が少ないのと、皮膚に毒があり下処理が面倒なのがその原因でしょうか。
日本でもヒキガエルを積極的に食べる地域はありませんし、一般に流通していません。個人的に食べている人は結構いるみたいです。捕獲する人もいないし、毒があるので天敵も少ないので数が増える傾向があります。
ヒキガエルにいる寄生虫
ヒキガエルを含むカエルには寄生虫が結構いますので、絶対に生食しないでください。中国ではカエルを食べて寄生虫が体から排出できなくなった人がいて、相当苦しんだ人がいるみたいです。
特に、気を付けなければならないのがマンソン裂頭条虫の幼虫が寄生していることです。幼虫のまま皮下組織に侵入し、皮下組織内を迷走する幼虫移行症を引き起こします。場合によっては失明の危険性もあります。治療法は外科手術のみなので、しっかりと火を通して生食を避けましょう。
ヒキガエルの毒に注意
ヒキガエルが広く食用にならなかったのは強い毒があるからです。毒は、鼓膜の後ろにある耳腺と、皮膚のイボからでます。乳白色の液体がヒキガエルの毒となります。
この毒はブフォトキシンと呼ばれる成分で神経系に作用する毒です。経口摂取すると、幻覚や麻痺、嘔吐などの症状がでます。多量摂取した場合は命の危険もあります。
人間だけでなく犬の散歩中にも、犬がヒキガエルを食べてしまった場合、この毒にやられます。犬の散歩の際は気を付けてください。
写真のように、ごつごつした皮膚から毒を出します。
ヒキガエルの捌き方
ヒキガエルは耳腺と皮膚のイボから毒を出すので、捌き方が非常に重要となります。
- 後ろ足を持って、固いものに叩きつけ絶命させる。迷わず一撃で仕留める。危険を感じると毒がでてくる
- 腹部の皮膚を一枚切り、頭から下の皮を剥く。肉まで刃をいれない
- お腹の肉を切り、内臓を取り出す。中身を破かないように注意。
- 頭を切り落とす。耳腺には毒があるため。
- 残りの皮を剥ぐ
- 水でよく洗う
以上がヒキガエルの捌き方です。Youtuberの亀五郎さんがヒキガエルを上手に捌いている映像を出してくれていますので参考にしてみてください。
ヒキガエルの美味しい調理法
カエルは味が淡白なので、下味をつけて唐揚げにするのがおすすめです。塩焼きにしても美味しいですよ。
ただし、生食は危険なのでしっかりと火を通してくださいね。
身に毒がついてしまっていると苦みを感じたり、舌が麻痺することがあります。危険を感じたらそれ以上は口にしないでください。責任は取れません。
まとめ
ヒキガエルは可食部位が少なく、毒があるので食べる選択肢としては後回しになります。同じカエルでも肉付きが良く、毒がないウシガエルのほうが食用に向いていますね。
それでも食べてみたい方は毒に気を付けて捌き、よく火を通して食べてみてください。
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